ヒートテックはどうして着るだけで暖かく感じるのでしょうか?
その答えの鍵は『吸湿発熱素材』(きゅうしつはつねつそざい)にありました。
最初に参考になるユニクロ公式動画をご紹介します。
実験内容は「ヒートテックに湿気を吸わせてサーモグラフィックがどう変化するか」です。
湿気を吸うとヒートテックが発熱するようすがよくわかります。
とってもわかりやすくて面白い
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ヒートテックが暖かい理由・仕組み・原理は?
ヒートテックが暖かく感じるのは『吸湿発熱素材』(きゅうしつはつねつそざい)でできているからです。
『吸湿発熱素材』の特徴は字のとおり、繊維が汗などの水分を吸収することで発熱する仕組みにあります。
『凝縮熱』を利用して発熱する
暖かく感じる理由は、
『体から出た汗の水蒸気を吸着し、その水蒸気が水に変わるときに発生する凝縮熱(ぎょうしゅくねつ)を利用して発熱させている』
からです。
夏の『打ち水』と逆の効果
真夏に行う『打ち水』と逆の効果があります。
打ち水で涼しく感じるのは『気化熱』(きかねつ)によって温度が下がるからです。
『凝縮熱』は『気化熱』と反対の効果で、熱が発生して温度が上がります。
- 汗をかく。
- 繊維がその水蒸気を吸着する。
- 水蒸気が水になるときの凝縮熱によって発熱する。
- 暖かく感じる。
イラストでイメージ
出典:「発熱」は最初の3分だけ!? 大ブーム“あったか衣料”の真実 - 日経トレンディネット
まず汗などの湿気を吸収します。
その水蒸気が冷えることで気体から水に変わり、そのときに熱を発生させる。
この熱によって暖かく感じるわけです。
吸湿発熱のデメリット
吸湿発熱には次のデメリットがあります。
- 吸湿しすぎるとそれ以上は発熱しなくなる。
- 温度を下げたい状態でも発熱してしまう。
発熱にも限度がある
繊維の吸湿が『飽和状態』になるとそれ以上は発熱しなくなります。
ヒートテックにも限度があってずっと暖かくなりません。
ムダに発熱してしまう
運動などで汗をたくさんかくときには温度を下げたいときでも逆に発熱します。
水分があると発熱させてしまうので、ある意味融通がきかないタイプとも言えます。
ヒートテックを使い分ける
ヒートテックが効果的なときもあれば、あまり効果がないときもあります。
一長一短でメリット・デメリットあり
寒い冬でも汗をたくさんかくときはエアリズムの方がサラッとして快適です。
それぞれの良さを活かしてうまく使い分けましょう。